【報告書の書き方】基本フォーマットと例文、ポイント紹介

仕事をする上で分かりやすく簡潔な文章を作成することは欠かせないスキルです。そのため、報告書は自分を評価する対象でもあります。しかし、ただ実際に発生した内容を文章にしているようでは、優れた報告書は作れません。

この記事では、報告書の基本的なフォーマット・例文とともに報告書作成のポイントを紹介しましょう。報告書の作成方法が分からないと思っているのなら、ぜひ参考にしてください。

目次

報告書とは

報告書は実際に起こった事実を上司を含めた複数の相手に伝えるために作成されます。組織はその報告書を活用することで、重要な情報を共有しやすくなるでしょう。

報告書には業務によってさまざまな種類がありますが、どの報告書も簡潔でいて分かりやすいものでなくてはいけません。

報告書とレポートの違い

報告書と似たものにレポートというものがあります。これらの違いを理解できていない人が多いようなので、ここではそれぞれの特徴をお伝えしましょう。

2つの違いを理解した上で報告書を作成するようにしてください。

【報告書】
・客観的な事実を記載する
・主観的な意見は事実と明確に分ける
・箇条書きで簡潔にまとめる

【レポート】
・客観的な事実に主観的な視点を加える
・問題に対して自分の意見を述べる形式が多い

報告書とレポートは内容や目的が大きく違うものであることが分かったと思います。

報告書の基本フォーマット

報告書は業務を続ける上で何度も作成するものですので、基本的なフォーマットを活用してテンプレートを作成すると良いです。

応用しやすいテンプレートが用意できれば、効率良く報告書が作成で出来るようになるでしょう。

使いやすい報告書のフォーマット

・報告書の作成日
報告書を作成した日付を記載します。

・報告書の宛名と報告書作成者
報告書を提出する相手の名前と役職、自分の所属部署や氏名を記載します。

・表題
報告書のタイトルにあたるものです。表題だけで内容が想定出来るものにしてください。

・内容
研修報告書・出張報告書などの場合には行き先、参加者などを箇条書きで細かく記載します。
内容についても、分かりやすく簡潔に説明出来るようにしてください。

・所感(所見)
報告した内容を事実として、自分の主観的な意見をこちらに記載します。
報告書の提出相手に報告内容に対しての質問がある場合にも活用出来るでしょう。

・添付資料
報告に必要な添付資料があればここに記載しておきます。

報告書の例文

報告書のフォーマットを説明いたしましたので、ここからはフォーマットを利用した例文を紹介しましょう。

調査報告書の例文

・報告書の作成日
2021年3月1日

・報告書の宛名と報告書作成者
山田部長殿
営業部 木下

・表題
新商品Aに関するアンケート調査結果報告書

・アンケートの目的
新商品Aの満足度の確認・改善点の確認

・アンケートの調査期間
アンケート実施期間 2021年1月

・アンケートの調査方法
丸の内店来店者に新商品Aについてアンケートを記載いただく

・アンケート総数
1,000件

・アンケート結果
新商品Aに対する評価は下記となります。(評価:A良い・B普通・C悪い)
使い心地  A評価 55% B評価35% C評価10%
携帯性   A評価32% B評価25% C評価43%
デザイン性 A評価20% B評価48% C評価32%
価格    A評価80% B評価15% C評価5%

・顧客からの要望(抜粋)
使い心地と価格には満足しているが、見た目が少し安っぽい
この価格では十分な性能であると感じるが、持ちにくい

・所感
アンケート結果から新商品Aの改善点は、携帯性・デザインであることが分かりました。開発部にて新デザインについて検討を初める方向です。

・添付資料
アンケート用紙
アンケート集計表

研修報告書の例文

・報告書の作成日
2021年3月1日

・報告書の宛名と報告書作成者
山田部長殿
営業部 木下

・課題
2021年度ビジネスマナー研修報告書

・研修テーマ
「ビジネスマナー研修:初級編」

・主催者
株式会社ビジネスマナー

・開催日時
2021年3月1日 9:00〜17:00

・開催場所
東京営業部A研修室

・研修内容
1.ビジネスに適した身だしなみについて
2.ビジネスマナーの基本
3.電話応対
4.来客対応
5.質疑応答

・所感
入社時にビジネスマナーについての研修は一度受けましたが、今回外部の講師を招いての研修に参加させていただき、より実践的なビジネスマナーが学べたと思います。
特に電話応対・来客応対については実践経験が少なかったため、研修内でシミュレーションが行えたことで、今後の自信につながりました。
今回覚えたことを忘れずに、今後の業務に活かしていきたいと思っております。

・添付資料
「ビジネスマナーの基本2021」

報告書を作成する際のポイント

報告書は誰が読んでも分かりやすい仕上がりにしなくてはいけません。報告するべき内容を相手にしっかりと伝えるために、知っておくべきポイントを紹介しましょう。

1 何のための報告書かを意識する

報告書には業務報告書・研修報告書・クレーム報告書などさまざまな種類があります。

報告書の作成者が「何を伝えるための報告書なのか」をはっきりとさせないままでは、報告書のゴールが曖昧になり非常に分かりにくいものになってしまうでしょう。
報告書作成時には、何のための報告書であるかを意識する必要があるということです。

また、誰宛の報告書なのかも重要なポイントです。
上司や先輩に対しての報告書であれば、内容や問題も詳細に記載する必要がありますが、役員など役職の高い方に対しての報告書は簡潔に書くようにしてください。

2 誤字・脱字がないか確認しておく

ビジネス文書の基本的な部分ですが、報告書は作成する機会が多いため、誤字脱字の確認を怠ってしまうことがあるようです。せっかく優れた報告書ができても、誤字脱字や間違った日本語表現があるようでは意味がありません。

報告書が完成したら、その文章をしっかり確認して完璧な状態で提出するようにしてください。

3 簡潔に分かりやすい文章を書く

報告書を読む相手は、報告書の結論を求めています。そのため、可能な限り結論を先に記載するようにしましょう。結論の後に、結論に至った経緯・理由を書き残します。

また、ダラダラと長文を使うのを避け、箇条書きなどを活用して簡潔でいて分かりやすい文章を作成するように心掛けてください。

4 5W1Hを意識する

報告書に限らず、文章は5W1Hを意識することで、読む相手に伝わりやすいものになります。
・who 誰が
・when どこで
・where いつ
・what 何を
・why なぜ
・how どのように

5W1Hとは上記の内容のことで、文章作成時に意識すれば伝わりやすい文章が作成でき、情報の伝達漏れも発生しにくくなるのです。

さらに報告書の内容によっては「How much」や「How many」を加えると、より分かりやすいものになるでしょう。

5 レイアウトに注意する

報告書はデザインやレイアウトにも気を配ります。「見やすい」と感じてもらえるようにしなくてはいけません。

文字サイズ・書体・見出し・改行など細かな部分にも注意してください。

6 事実と所感が混ざっていないか

報告書で最も大切なことは「事実」です。所感以外の場所に自分の考えを記載してしまうと、事実が曖昧になってしまうおそれがあるのです。

事実には自分の意見や考えを加えないようにしてください。

まとめ

報告書の書き方のポイントと、すぐに利用可能なフォーマットや例文を紹介いたしました。この記事を参考に優れた報告書を作成出来るようになりましょう。

また、報告書は上司や先輩社員など社内の複数の方に確認してもらう必要があるものです。社内での確認依頼や共有には、印刷した紙を用いるのではなく、ツールの活用が便利です。好きなタイミングで確認したり、何度でも見返したりする利便性はもちろん、組織内の情報を蓄積していくことも可能になります。各社員が経験から得られたノウハウを言語化し、蓄えることは会社の財産となります。ただの報告書だからと軽んじていては、せっかくの財産が蓄積されません。報告書の管理にはツールの活用も検討した方がいいでしょう。

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