社員の健康と安心安全|店舗・オフィス感染症対策マニュアル

2020年以降世界に広まった新型コロナウイルス。日本にも蔓延したこのウイルスは、私たちの日常を一変させました。

新型コロナウイルスの蔓延により、社会ではテレワークが一般的になりました。しかし、業種や業態によっては在宅勤務・テレワーク、リモートワークができず、オフィスや店舗でのお仕事や業務を果たす必要もあります。コロナ禍において、従業員の健康と安心安全対策としても、また企業の安定した事業活動のためにも、オフィスや店舗内の徹底した感染症予防対策をすることが必要不可欠です。

そこで今回は、オフィス・店舗内における新型コロナウイルスの感染予防対策について、具体的な方法やグッズをご紹介します。

目次

オフィスの感染リスク

多くの人が出入りする会社のオフィスには、さまざまな感染リスクが潜んでいます。
まずは新型コロナウイルスの感染リスクについて見ていきましょう。

新型コロナウイルスの感染リスクは「飛沫感染」と「接触感染」

新型コロナウイルスは、「飛沫感染」と「接触感染」のどちらもの感染リスクがあります。

飛沫感染とは
感染者の飛沫とともに放出されたウイルスを、他の人が口や鼻から吸い込むことによって感染する。感染者のくしゃみや咳、会話による唾が体内に入るなど。
接触感染とは
ウイルスが付着したものに触った手で口や鼻などを触ることによって感染する。感染者がウイルスの付着した手で触れたものに他の人が触るなど。

新型コロナウイルスを回避するには、飛沫感染と接触感染両方に対する感染防止対策が必要です。

オフィスには多くの感染リスクが潜んでいる

オフィスには、飛沫感染と接触感染どちらのリスクも多く潜んでいます。
具体例を挙げてみましょう。

オフィスにおける飛沫感染の例
・会議参加者に感染者がおり、会議中のプレゼンや意見交換による飛沫により感染した
・向かいの席の従業員の感染が判明し、その従業員のくしゃみや咳により自分も飛沫感染していた
・休憩スペースで飲み物を飲みながらマスクを外して同僚と会話をしていて、飛沫感染した
オフィスにおける接触感染の例
・全従業員共有のコピー機にウイルスが付着しており、コピー機を利用したことで接触感染した
・ウイルスの付いたエレベーターのボタンを触った後、消毒や手洗いをせず手で顔を触ったことで感染した
・食事をする直前に触ったドアノブにウイルスが付着していて感染した

どの例も身近に起こり得る感染例です。
オフィス内で効果的な感染防止を行うには、オフィスでの行動を踏まえ、具体的な感染の可能性を考慮した上で対策を練る必要があります。

リスク回避には3密回避が有効

新型コロナウイルスの感染リスクを回避するには、「3密回避」が有効だと言われています。

3密とは?
密閉・密集・密接のこと。3つの密とも呼ばれ、厚生労働省が新型コロナウイルス対策として回避を呼びかけている。
「密閉」回避
密閉された、空気の換気が行われない空間では、飛沫によるウイルスが空気中に漂いやすい。よって密閉空間にいることは回避すべきで、屋内空間ではこまめな換気が必要。
「密集」回避
人が密集すると、くしゃみや咳、会話による飛沫感染のリスクが高まる。周りの人と2メートル以上の距離を取り、密集を回避することが必要。
「密接」回避
人と密接していると、飛沫感染のリスクが高まる。人と接する場合には十分な距離を保ち、マスクを必ず着用。電車やエレベーター内での会話や通話も慎む。

3密の回避を常に意識しておくことで、感染リスクを低下させることは可能です。
ただし、これらは飛沫感染防止の意味合いが強く、接触感染を回避するにはプラスアルファとして衛生管理が欠かせません。

オフィスで出来る感染防止対策

ここからは、オフィスで出来る感染防止対策についてご紹介しましょう。

1 密集・密接対策

オフィスには多くの従業員が集まります。ビジネスについて話し合ったり会議をしたりすることもあるでしょう。よって、オフィスにおける密集・密接リスクは高くなる傾向にあります。

密集・密接を避け感染リスクを低下させるには、以下の例のように、オフィスに滞在する人の数を減らしたり物理的な距離を取ったりするといった対策が必要です。

オフィスでの密集・密接回避対策
・テレワークを導入して出社機会を減らす
・時差通勤により、通勤時の密集・密接を回避する
・ローテーションやフレックスをうまく使い、同時に出社する従業員の数を減らす
・オンラインツールを利用し、従業員が直接接触する機会を減らす
・デスクの配置を工夫する(デスクの間隔を空ける、真横や前を空けて座る等)
・デスクの周りにボードを立てる
・マスク着用を徹底させる

2 密閉対策

オフィスでは、ひとつの空間に人が集まって仕事を行います。密閉された空間に人が集うと、空気の循環が悪くなり、飛沫感染リスクが高まります。

オフィスにおける密閉による感染リスク低減のためには、こまめな換気が必須です。換気は以下のような方法で行いましょう。

オフィスや通勤での密閉を避ける換気対策
・複数のドアや窓を開ける
・1時間に2回以上換気する
・扇風機や換気扇を利用する
・機械換気が備えられている場合でも、ドアや窓を開けて換気する
・車内では外気モードにする
・公共交通機関の換気にも協力をする

3 衛生管理

飛沫感染防止には前述したような方法が有効です。しかし、接触感染による感染防止は、3蜜を避けるだけでは不十分です。消毒や手洗いによる徹底した衛生管理により、接触感染を回避する必要があります。

衛生管理による接触感染対策には、以下のような方法があります。

オフィスでの衛生管理対策
・人が触れる場所へのアルコール消毒設置
・共用スペースや共用備品の定期的な消毒
・こまめな手洗いの徹底
・ゴミ箱の撤去
・ハンドドライヤーは使用禁止にする

感染防止対策におすすめのアイテムとツール

テレワークは感染防止にあたって非常に効果的です。しかし、どうしても従業員の出社が必要だという会社もあるでしょう。
そこで、ここではオフィスの感染防止対策に効果的なおすすめアイテムを3点ご紹介します。

① アクリルパーテーション

アクリルパーテーションには、デスクの上に立てるものや床に立てるもの、窓付きのものなど種類がたくさんあります。自社オフィスに合ったものを導入することで、飛沫感染リスクを低減できます。

② 検温・消毒ディスペンサースタンド

検温とアルコール消毒が1台で行えるスタンドは、会社やオフィスの入り口への設置がおすすめです。消毒はもちろん検温も習慣化することで、感染者に対する早期対応が可能になります。

③ ソーシャルディスタンス用サインスタンド

エレベーター前や共用スペースなどでは、人はつい密集・密接してしまいがちです。人が集まりやすいところにソーシャルディスタンスを呼びかけるサインスタンドを設置することで、従業員の意識は変わります。

④ マニュアル共有・社内Wikiツール

また、従業員同士の接触をなるべく避けるためには、情報共有ツールの導入が有効です。情報共有ツールでは、インターネットを介して情報共有やプロジェクト管理を行うことが可能で、オンラインでの話し合いやテレワークをサポートします。情報共有ツールをうまく活用すれば、従業員同士が直接接触しなくても、スムーズに業務を進めることができるでしょう。

まとめ

新型コロナウイルスの感染防止対策は、従業員と自社、そして社会のために、各企業が今現在取り組んでいる課題です。従業員の安全を守るためには、今まで行っていなかった勤務方法や新たな感染防止アイテムも積極的に採用し、最大限の対策を講じるべきでしょう。このような非常時の会社の対応は、従業員の安全だけでなく、従業員からのエンゲージメントや社会的信頼にも繋がると考えられます。

 

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