社内通貨で社員のモチベーションアップ|制度導入の効果とポイント

働き方の多様化が進むにつれ、社内通貨を導入する企業は増加傾向にあります。
社内通貨は、社内コミュニケーションの活性化や従業員のモチベーションアップに効果的です。そのため、テレワークをはじめとした新しい働き方のサポート手段としても活用されています。
そこで今回は、社内通貨の導入について、導入メリットや選定ポイント、具体事例などをご紹介していきましょう。

社内通貨とは

まずは、社内通貨とはどのようなものなのか、またどのように使用されるのか、ご説明しましょう。

社内通貨は社内のみで運用される通貨

社内通貨とは、以下のようなものを指します。

社内通貨
社内限定で使用できる通貨のこと。その会社の従業員に与えられ、使用される。

社内通貨は、実際の通貨のように紙幣やコインの形で発行されたり、カードやデータで管理されたりと、その形態は会社によってさまざまです。中には、通貨というよりもポイントに近い形で運用されているケースも存在します。
また、社内通貨はインセンティブとして付与されるものです。よって、社内通貨の運用が毎月の給与に影響を与えることはほとんどありません。

社内通貨の使い方

では、社内通貨はどのように使用されるのでしょうか。ここでは、社内通貨を得る方法と使う方法について見ていきましょう。

社内通貨は、成果に対する評価または感謝の気持ちの代わりに付与されるものです。
社内通貨取得の具体例を挙げてみましょう。

社内通貨取得手段の例

  • 業績アップによるインセンティブとして
  • 社内コンテストでの賞品として
  • 情報共有やサポートの謝礼として
  • 成果に対する賞賛として
  • 採用活動の協力の謝礼として

このように、社内通貨は、賞賛や謝礼の代わりとして、会社からの付与や従業員間でのやり取りによって運用されます。業務の中で賞賛に値する働きをしたり、人の役に立ったりすれば、その評価として社内通貨が付与されるというわけです。
もちろん、反対に自身がお世話になった相手や成果を出した仲間に社内通貨を送るケースもあります。
付与された社内通貨は、商品やサービス、現金への交換ができます。また、社内通貨の履歴が賞与査定に影響を与える企業もあるようです。

社内通貨サービスの機能

社内通貨サービスのメインとなる機能は、社内通貨の「付与」「管理」「使用」です。

①社内通貨の付与
感謝や賞賛を伝えたい相手に、決めた額の社内通貨を付与する。また会社や従業員からの社内通貨を受け取る。
②社内通貨の管理
社内通貨の残高や取引履歴を管理する。
③社内通貨の使用
社内通貨を商品やサービス、現金などに交換する。

他には、チャット機能やファイル機能、他システムとの連携機能など、サービスによって搭載機能はさまざまです。
多くのサービスは相手に対する感謝を表現できる機能に長けており、やり取りの中で拍手やいいねを送れたり表彰できたりと、楽しみながら従業員同士の関係性を構築できるシステムになっています。

社内通貨の導入メリット、効果

社内通貨の導入には、企業や従業員にとってのメリットがあります。ここでは、社内通貨導入による主なメリットを3点ご紹介しましょう。

メリット1 社内コミュニケーションの活性化

ご紹介したように、社内通貨は従業員同士でのやり取りが可能です。社内通貨がうまく運用されれば、情報共有や成果に対する評価として、従業員は積極的に社内通貨を送り合うことになり、これが社内コミュニケーションに繋がります。
社内コミュニケーションが活性化されれば、従業員間での有益な情報共有が増え、さらに連携意識の向上も期待できます。

メリット2 従業員のモチベーションアップ

社内通貨は、主に成果に対する評価や謝礼として付与されます。しかし、従業員の誰もが業績アップやコンテストへの参加など、目に見える成果に関わる仕事をしているわけではありません。サポートや事務に懸命に取り組んでいる従業員もいるでしょう。
社内通貨は、人のサポートをしたり、仕事が正確で丁寧だったりといった表立って見えにくい行動についても評価されるチャンスがあるという点が、大きなメリットです。社内通貨を利用すれば、従業員の視点でも評価が行えるためです。
全ての従業員が評価される可能性を持つことで、モチベーションは大きく上がるでしょう。

メリット3 行動指針や理念に沿った行動を促進できる

社内通貨は、自社独自の評価システムで運用できる点も、企業にとってのメリットとなります。
自社の行動指針や理念、強化したい事柄を社内通貨の評価制度に加えれば、従業員は自主的にその行動指針や理念に沿った行動をとるようになるためです。
例えば、長時間労働を是正したいのであれば、残業によるペナルティや労働時間短縮によるインセンティブを社内通貨で行うことが、ひとつの是正法になります。
社内通貨はうまく運用することで、社内の問題点改善にも役立てられるのです。

社内通貨制度を導入する際に気を付けたいポイント

社内通貨制度を導入するにあたっては、以下のようなポイントに気を付けましょう。

ポイント1 導入目的を明確に

社内通貨制度の導入を検討する際には、まず導入目的を明確にする必要があります。「社内通貨によってどんな効果を得たいか」「どのような目標に向けて運用するか」など、社内通貨制度導入の目的や目標を具体的に定めましょう。
目的や目標が明確化されたら、それをサービス選定に反映し、目的及び目標達成に役立つ機能が搭載されたサービスをピックアップしていきます。

ポイント2 活用法の従業員への周知

社内通貨を実際に活用するのは従業員です。社内通貨を導入しても従業員が積極的に活用しなければ、十分なメリットを得ることはできません。
よって、社内通貨制度導入前後には、社内通貨制度導入および活用法を従業員に周知する必要があります。場合によっては研修を実施したり資料を配布したりして、制度が従業員と会社にとってのメリットとなることを従業員全員に理解してもらうよう努めましょう。

ポイント3 継続的な運用を目指す

社内通貨制度は、継続的に運用していくことで長期的なメリットを得られます。継続的な運用を目指すには、ニーズに応じた編集や制度の見直しなどが必要になるため、運用担当者やチームの配置は必須でしょう。
長く運用していける体制を整備し、運用の中で自社により合った制度へと成長させていくことが、社内通貨制度をよりよく運用しメリットを得るポイントです。

ポイント4 コストと予算のマッチング

社内通貨制度には、社内通貨の交換品などによるコストがかかります。コストと予算のマッチングについても、導入前に確認しておく必要があります。
「コストに見合った効果を期待できるのか」「長期的に運営していく予算はあるのか」をよく検討し、無理のない制度導入を目指しましょう。

企業の社内通貨の導入事例

ここからは、実際に社内通貨を導入している企業の事例を3社ご紹介します。

事例①カブドットコム証券株式会社

ネット証券会社であるカブドットコム証券株式会社は、2016年に「OOIRI(オオイリ)」という社内通貨を導入しました。
OOIRIは、多様な価値創造により社内コミュニケーション活性化を目指す企業コインであり、同社では社内のコミュニケーション活性化や働き方改革、健康経営を目的に運用を行っています。

  • 施策のインセンティブとして従業員同士の謝礼としてコインを付与
  • ジオフェンシング(場所特定)機能によりウォーキングの成果としてコインを付与
  • 効率的な会議運営や残業の減少に対してコインを付与
  • 自社近隣の飲食店での使用が可能に

事例②ヤマト運輸株式会社

宅急便として広く利用されているヤマト運輸では、早くも2008年から自社通貨にあたるポイント制度として「満足BANK」を運用しています。
これは、「仲間からの評価」「自己評価」「会社からの評価」という3種の評価をポイントとして満足BANKに貯めていくというものです。ポイントはバッジと交換され、商品やサービスとの交換はないものの、従業員のモチベーションや配達品質が向上しました。満足BANKは、「褒める」ことの効果性を証明しています。

  • 仲間・自分・会社からの評価をポイントに
  • 全国各地の事業者をまたいで「褒める」コメントを投稿
  • ポイントはポイント数に応じたバッジと交換
  • ポイント上位者は表彰も

事例③株式会社じげん

株式会社じげんでは、「GAT」という社内通貨制度が導入されています。毎月1枚配られるカード(1000GAT)を用い、相手への感謝を込めて一言コメントと社内通貨であるGATをプレゼントするというものです。配られたカード自体には価値はなく、誰かからプレゼントされることでカードは1000GATの価値を持ちます。
GATは1GAT=1円に換算され、商品やアマゾンポイントへの交換が可能で、ポイントで交換されたゲーム機を使った交流も促進されています。
月に一回というシンプルな仕組みが、2008年から長きに渡って運用される秘訣でしょう。

  • 会社から付与されたGATを相手にプレゼントする
  • 毎月1回1000GATをプレゼントする
  • GATは商品やポイントと交換可能

まとめ

社内通貨は、企業にとっても従業員にとってもメリットとなる制度です。積極的な社内通貨の運用は、従業員同士の結び付き強化や方向性の一致にも繋がり、会社全体の価値が底上げされるでしょう。
ただし、社内通貨を導入するにはコストが必要です。導入・運用コストを無駄にすることのないよう、社内通貨制度導入時には、自社に合ったサービスを選定するようにしてください。

 

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