ワークフローとは?紙の運用デメリットや業務フロー効果を解説

ワークフローを、未だ紙ベースで進めている企業は少なくありません。しかし、紙ベースのワークフローは業務の効率を損ね、申請書類の流れの停滞を生んでしまいます。
では、円滑なワークフローを目指すにはどうすればいいのでしょうか。
今回は、ワークフローとシステム導入についてご説明しましょう。

目次

ワークフローとは

ワークフローとは、workflow、つまり仕事の流れのことです。具体的には、ある業務について、どのように開始し、どのような手続きと作業を経て完了させるのかという一連の流れ、およびそれを体系化・図式化したものが、ワークフローと呼ばれています。
ワークフローは、マニュアルなどの中で可視化されて活用されるのが一般的です。可視化したワークフローの活用には、以下のようなメリットが期待できます。

ワークフロー活用のメリット

  • 誰でもワークフローに沿って業務が行える
  • 業務の全体像を掴みやすく、業務への理解が深まる
  • 無駄な手順を省け、業務を効率的に進められる
  • 業務の問題点を見つけ出しやすい
  • ミスや手順の漏れを防ぎやすい
  • 業務の流れ共有により不正を防ぎ、内部統制を強化

ワークフローはただ業務の流れやそれを図式にしたものと思われがちです。しかし、ワークフローが共有されることで、上記のような企業経営における多数のメリットが期待できます。
多くの企業において、ワークフローは図式化され、それに沿って運用されています。ワークフローの整備が不十分な企業では、品質の高い業務を効率的に進めるためにも、早急に見直しを行う必要があるでしょう。

ワークフローを紙の申請書で運用するデメリット

申請や承認、決済など、ワークフローはいくつもの業務過程で成り立っています。このワークフローの各過程を、紙でやり取りしているという企業も多いのではないでしょうか。
実は、ワークフローの紙でのやり取りにはいくつものデメリットがあり、それが仕事の効率を低下させているケースも少なくはありません。ここでは、ワークフローの紙運用における、業務効率低下を招くデメリットを5つご紹介しましょう。

デメリット1 自分のタイミングで処理ができない

ワークフローが紙でやり取りされている場合、承認者や決済者は求められた時に承認および決済を行わなくてはなりません。そのため、どうしてもその時行っていた他の業務が中断され、業務効率が落ちてしまいます。また、内容をよく確認できないままに承認・決済を通してしまうケースもあるでしょう。
自分のタイミングで処理をしにくい点は、紙によるワークフロー運用のデメリットです。

デメリット2 書類が停滞しやすい

全てのワークフローが紙ベースで行われていると、書類が停滞しやすく、業務は滞りやすくなります。どの申請書を使用するか調べたり、次のフローにあたる担当者を探したり、申請書を貯めてしまったりと、フローに属するそれぞれの担当者が小規模な停滞を生んでしまうためです。
小規模な停滞の蓄積は大きな遅れとなり、業務を圧迫します。

デメリット3 紙でのやり取りは時間がかかる

紙でのやり取りは、時間と手間を要します。
そもそも、書類を手書きするのにはタイピング以上の時間がかかります。また、ワークフローに属する人が離れた場所にいる場合には、書類を郵送によりやり取りしなければなりません。郵送の場合、フローを進めるのに数日かかってしまいます。
紙によるワークフローは、時間的なデメリットも生んでいます。

デメリット4 進捗状況がわからない

紙でワークフローを進めている場合、ワークフローに属する担当者達は、今書類がどこにあるのかすぐにわかりません。進捗状況が把握できなければ、他の業務を効率的に進めることも難しくなってしまいます。
計画的に業務を遂行するために、また業務の期限を意識するために進捗の把握は重要ですが、紙によるワークフローはこれを妨げます。

デメリット5 保管場所と管理の手間が必要

紙によるワークフローでは、大量の書類が蓄積されます。そのため、書類を保管する場所と書類の管理を行う手間が必要となります。場所や管理する人手の確保にはコストがかかるため、この点もデメリットだと言えるでしょう。
また、紙の書類では書式のばらつきが起きやすく、管理の手間が増える恐れもあります。

ワークフローシステムとは

前述のように、紙によるワークフローは多くのデメリットを有し、決して効率的な方法であるとは言えません。では、どのようにワークフローを進めれば、効率的な業務進行が叶うのでしょうか。
そこでおすすめしたいのは、ワークフローシステムの導入です。

ワークフローシステム
ワークフローを電子化するシステム。申請や承認、決済、管理などを全てシステム上で行える。

ワークフローシステムがあれば、紙の申請書は必要ありません。システム上で申請書等の書類を選択し必要事項を入力すれば、書類は必要なフローをシステム上でリレーされていきます。申請を受け取る承認担当者や決裁担当者はシステムが自動的に特定するため、紙ベースの場合のように、次の担当者を探したり書類を届けたりする必要はありません。

また、書類の書式が統一されるため見やすくなり、システム上での管理により、保管・管理のための場所や人員も不要になります。
紙ベースでフローを進めていた組織がワークフローシステムを導入すれば、業務効率は大きく向上するでしょう。

ワークフローシステムを導入するメリット

ワークフローシステムの導入は、以下のようなメリットを生み、これらのメリットは業務効率向上に繋がります。

メリット1 柔軟な操作性で効率アップ

ワークフローシステムでは、申請や承認、決済を各自のパソコンやスマートフォンで実行できます。そのため場所や時間を制限されにくく、自分の空き時間を使って効率的な作業が行えます。

メリット2 自分のタイミングで処理しやすい

ワークフローシステムは、自分のタイミングで処理しやすいのも魅力です。ワークフローシステムを導入していれば、紙の書類のように、書類を提出された時に内容確認や承認可否の判断をする必要はありません。自分のタイミングに合わせて、パソコンから確認や承認が行えます。

メリット3 進捗状況の可視化

多くのワークフローシステムでは、申請書等の書類の進捗状況が可視化されるようになっています。これにより、各従業員が進捗を把握でき、書類の停滞も防ぐことができます。

メリット4 コスト削減

前述の通り、紙ベースのやり取りでは、決裁後書類の保管・管理にコストがかかります。
しかし、ワークフローシステムでは全ての書類がデータ化され、システム内で管理することができます。ワークフローシステム内での書類管理により、保管場所や管理の手間が不要になれば、今までかかっていたコストは削減できます。

メリット5 リスクマネジメント

ワークフローシステムの導入は、リスクマネジメントにも有効です。システムによるフロー管理によって情報が相手へ正確に伝えられる他、実際の決裁フローや内容が可視化されることにより、不正や改ざんを防止できるためです。

まとめ

ワークフローとシステム導入についてご紹介しました。

紙ベースのやり取りには多くのデメリットがあり、業務効率を大きく低下させます。しかし、ワークフローシステムを導入すれば、紙ベースによるデメリットを解消することができます。書類の管理にかかるコストを勘案しても、ワークフローシステムの導入は有益でしょう。紙ベースのワークフローにストレスを抱えている方は、ワークフローシステムの導入を検討し、課題解決を目指しましょう。

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