ノンデスクワーカーを取り巻く課題とデジタルソリューションの必要性

ノンデスクワーカーは、エッセンシャルワーカーと類似の意味を持つ、社会の円滑な運営のために欠かせない職業です。私たちの身近には、サービス業を中心に、多くのノンデスクワーカーが活躍しています。重要な役割を果たすノンデスクワーカーですが、ノンデスクワーカー業界は時代背景に影響を受け、多くの課題を抱えています。就業人口が多いノンデスクワーカーの課題解決は、急ぐべき社会の課題でもあります。

そこで今回は、ノンデスクワーカーの概要や具体的な業種とともに、ノンデスクワーカーが抱える課題について解説していきます。

ノンデスクワーカーとは

まずは、ノンデスクワーカーの定義について解説していきます。

ノンデスクワーカーは現場で活躍する職種

デスクワーカーが書類やデータを取り扱う事務職をはじめとした「デスクの前で行う職業の労働者」を指すのに対し、ノンデスクワーカーは「デスクから離れ現場で活動する職業の労働者」を指します。
ノンデスクワーカーの同義語としては、以下のような言葉が使われています。

・デスクレスワーカー
・エッセンシャルワーカー
・ブルーカラーワーカー
・ファーストラインワーカー
・キーワーカー

仕事は、デスクの上でパソコンや書類を取り扱うものばかりではありません。
多くの労働者がデスクに座らず現場の最前線で働いています。現場で労働力やサービスを提供するノンデスクワーカーの働きがなければ、社会は回りません。実際に、農林水産業などの第一次産業や製造業、サービス業など、私たちの身近には多くのノンデスクワーカーが活躍しています。

ノンデスクワーカーとDX

あるレポートでは、世界の労働人口のうち約8割はノンデスクワーカーだと報告されています。日本でもノンデスクワーカーの割合は労働人口の半分近くに及ぶと言われています。

近年、ビジネスにおけるDXが推進されてきましたが、その中でノンデスクワーカー分野におけるデジタル化は大きく遅れを取っています。大きな割合を占めるノンデスクワーカー分野のデジタル化が進まなければ、社会全体のDXの進度は落ちてしまいます。
また、現場で非効率が生じ、ノンデスクワーカーが働きやすく成果を上げやすい環境づくりも困難になります。

この現状を問題視し、現在ではノンデスクワーカー分野に活用できるデジタルソリューションが開発され始めました。企業が積極的にそれを取り入れる動きも生まれています。

ノンデスクワーカーに該当する業種

前述の通り、ノンデスクワーカーがいなければ社会は成り立ちません。
では、具体的にはどのような業界・業種がノンデスクワーカーにあたるのでしょうか。表で見ていきましょう。

業界業種
第一次産業農業、林業、水産業従事者など
建設大工、鳶職など
製造製造従事者
運輸・旅客交通機関職員、ドライバーなど
小売販売員
飲食・宿泊飲食店スタッフ、宿泊施設スタッフ、清掃スタッフなど
医療・福祉医師、看護師、救急救命士、助産師、介護士ソーシャルワーカーなど
教育教師、保育士など
インフラ電気・ガス・水道・通信に関するサービス提供者、郵便・配送サービス提供者、廃棄物処理者など
公共安全警察官、自衛隊員、消防士、警備員、刑務所職員など
自治体・政府給付金担当者など

上記はあくまで例ですが、ノンデスクワーカーが活躍する業界は大きく上記のように分けられ、それぞれの業界に複数の業種が当てはまります。

これらはどれも身近で、私たちが通常の生活を送るために必要な業種です。
また、これらの業務を行うためには、担当者は必ず現場に行かなくてはなりません。多くのデスクワーカーがリモートワークに移ったコロナ禍においても、ノンデスクワーカーは現場で活躍し、人々の生活を支えました。このことから、ノンデスクワーカーと似た意味で使われるエッセンシャルワーカー(必要不可欠な労働者)という言葉が注目され、現在では一般的に使用されています。

ノンデスクワーカーの課題

ノンデスクワーカーは、人々の生活に密着した仕事を行う一方で、業界全体で多くの課題を抱えています。
ここでは、ノンデスクワーカー業界の抱える課題を7つご紹介します。

課題1 人手不足

ノンデスクワーカー業界では、人手不足が深刻です。日本ではただでさえ人口が減少している中、仕事を求める若者はデスクワーカーを目指すことが多く、ノンデスクワーカー分野での人材確保は難しくなってきています。

その背景には、ノンデスクワーカーに対する社会的地位の低さや待遇の低さ、仕事の厳しさなどが関係していると考えられます。この課題を解決するには、業務効率化のためのデジタル化を推進するとともに、待遇に対する国を挙げた政策が必要です。

課題2 IT利用が進みにくい

ノンデスクワーカー業界では、IT利用が進みにくく、デジタルによる業務の効率化が簡単ではないという課題があります。

ノンデスクワーカーは、常にインターネットにアクセスしていられるわけではありません。ノンデスクワーカーが現場で仕事をしながらシームレスに使えるようなデジタルツールは、まだまだ少ないのが現状です。

一方で、現場で働く人たちが自身の現場に対し「デジタル化が進んでいない」と感じているのも事実です。ノンデスクワーカー業界には、その業界に特化したソリューション開発が必要です。

課題3 ペーパーレス化されていない

デスクワーカー業界では、書類のペーパーレスが当たり前になりました。しかし、ノンデスクワーカー業界では、ペーパーレス化がさほど進んでいません。

紙ベースで作業を行い、書類作成や管理に時間がかかっている会社は少なくありません。第一線で働きながら紙の書類をやり取りするという作業は、ノンデスクワーカーにとっても負担になるでしょう。
非効率を解消するために、ノンデスクワーカー分野のペーパーレス化は、解決を急ぐべき課題です。

課題4 現場に行かなければ学べないことがある

ノンデスクワーカーの業務は、現場に行かなければわからないことや学べないことが多く、これが効率的な人材育成を妨げています。

ビデオ研修やマニュアル、e-ラーニングを通しての学習は多くの企業が行っていますが、実技的なことに関しては、現場で学ぶしかありません。
現場でもしっかりと教育ができる仕組み、また現場に行かなくても教育ができる仕組みを整えることで、人材育成は効率的になります。

課題5 疑問や不明点の解決手段が明確でない

ノンデスクワーカーの仕事は、いつも周りに上司や仲間がいるとは限りません。パソコンを開いて情報を探すこともできません。そのため、仕事中に不明点や疑問点が発生しても、その場で解決することができない場合があります。

解決案を誰に聞けばいいかわからなかったり、どうやって情報を得ればいいかわからなかったりすると、業務効率は悪くなり、ノンデスクワーカー自身にとってもストレスになります。
疑問や不明点の解決手段は、明確に決めておく必要があります。

課題6 業務とシフトの調整が難しい

業務とシフトの調整や管理が難しい点も、ノンデスクワーカー分野における課題のひとつです。
ノンデスクワーカーの仕事には、予定通りに進まなかったり、トラブルに見舞われたりすることが少なくはありません。そんな中、業務とシフトを管理するには、業務状況やスケジュールを的確に把握し、必要に応じて調整を行わなければなりません。
業務状況やスケジュールなど、現場の状況を共有できるツールがあれば、この課題は改善へと向かうでしょう。

課題7 孤独感を抱えやすい

現場での作業は一人で行うことも多く、ノンデスクワーカーは孤独を抱えやすい傾向にあるようです。
現場で使える情報共有ツールなど、離れて作業していても同僚との繋がりを持ち、アドバイスやフォローをしあえるような仕組みがあれば、ノンデスクワーカーの孤独感は軽減されると考えられます。

まとめ

私たちの暮らしに欠かせないノンデスクワーカーが抱える課題の解決は、早急に取り組むべき課題です。
そして、課題を解決するためにはノンデスクワーカーに対応する情報共有ツールなど、ノンデスクワーカー分野でのデジタルソリューション開発が必要です。ノンデスクワーカー分野のデジタル化は、ノンデスクワーカーの業務効率化や環境改善を叶えることはもちろん、「2025年の崖」への備えとしても有効でしょう。
社会に密接するノンデスクワーカーの課題解決は、より良い社会づくりにも繋がります。

また、デスクワーカーの分野においてもデジタル化の推進は必要です。情報共有ツールの活用もその方法のひとつで、デスクワーカー分野に活用できる情報共有ツールは多くの企業に導入されています。
ITツールを積極活用し、デスクワーカーもノンデスクワーカーも含めた全てのビジネスにおいてデジタル化を目指せれば、日本のDXは進んでいくでしょう。

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