【初心者向け】動画マニュアル作成に最適な解像度とは?徹底解説

動画の「解像度」をご存知でしょうか?解像度とは一般的に、画像や写真、映像のデータを構成する密度のことを表します。業務マニュアルを動画で作成する際、動画の解像度に関する知識が必要となります。解像度を理解することで、視聴者の閲覧環境に考慮した動画マニュアルの提供や最適な視聴体験の提供につながります。

当記事では、これから動画マニュアルを作成していきたい、動画マニュアルの整備を進めたいと考えている方向けに、動画の解像度について分かりやすくまとめました。

目次

解像度とは

解像度とは、縦横のピクセル数で表現するもので、解像度が高いほど美しい映像になります。

つまり、解像度が720×480の動画と3840×2160の動画では、後者の方がきめ細やかな部分まで表現出来る美しい動画だと言うことです。

この考え方は写真などの解像度と同じなので、動画だけ別の数字が利用されているわけではありません。

アスペクト比とは

解像度が動画の画質を左右するのに対して、アスペクト比は動画の縦横比率のことを指しています。

2000年代前半まではブラウン管テレビの比率である4:3(スタンダード)のアスペクト比が主流でしたが、現在はフルHD・4Kなどに代表される16:9(ワイド)の比率が一般的です。

一般的には他のアスペクト比を使用する機会は少ないので、特に指定がない場合には、横型動画は16:9のアスペクト比で作成すれば良いでしょう。

また、InstaglamやFacebookなどのストーリーで使用される縦長動画のアスペクト比は9:16です。

9:16のアスペクト比の動画は、スマホを縦に持ったまま閲覧が出来るため、縦型動画を作成するのであれば、このアスペクト比を利用するのが良いでしょう。

代表的な解像度

動画の解像度は数字を入力して自由に設定するものではなく、用途によって代表的な数字が決められています。

そのため、動画撮影時・編集時には選択方式で下記のような解像度が選べます。

ここからは代表的な解像度と、その用途を説明しましょう。

画質の種類 解像度 アスペクト比 用途
4K 4096×2160
3840×2160
256:135
16:9
4Kテレビ
Netflix
フルHD
(フルハイビジョン)
1920×1080 16:9 Bluyrayなど
多くの動画メディアが対応する規格サイズ
HD
(ハイビジョン)
1280×720 16:9 YouTube
SD 720×480 16:9 アナログ放送
DVD
1080×1920 9:16 TikTok、Instagramストーリーなどの縦型動画

※一般的にはフルハイビジョン以上の解像度を高画質と言います。

この表を参考にすれば、迷うことなく解像度の設定が出来るようになるでしょう。

また、解像度ごとの用途を確認すると、自分が使用する解像度は限られると思います。

実際に動画を見て解像度の違いを比較

ここまでは数値で解像度を説明しましたが、実際に動画を見比べてみて解像度の違いを比較してみましょう。

下記の動画を利用して解像度の違いの説明をいたします。

動画を再生すると、右下に歯車のマークがあると思いますが、この部分で解像度が変更出来ます。

より画質の違いが分かるように全画面表示にした上で確認すると良いでしょう。

一番低い画質である144pにすると、動画全体がモヤっとした映像になってしまい、文字の確認をするのは難しくなると思います。これが画質不足の状態です。このままでは、何の動画なのか理解することも出来ません。

再度右下の歯車マークを使って数字を上げて行けば、画質が綺麗になるでしょう。
しかし、一定の数字からは画質の変化に違いを感じられなくなります。

解像度が高ければ高いほど綺麗な動画になるはずなのに、なぜ画質が変わらないのかと言うと、動画を閲覧しているディスプレイで再現可能な解像度には限界があるのです。

本来であれば、YouTubeの画質は環境に合わせて自動調整されているため「自動」を選択しておけば問題ありません。
同じ動画を見ていても、インターネットの接続速度や閲覧媒体によって画質に違いを感じるのは、YouTubeが自動的にその環境に合わせて画質を落とし、動画の配信が停止しないようにしているのです。

解像度を上げることがベストとは限らない

動画の解像度について基本的な知識を説明いたしましたが、せっかく作った動画は誰もが綺麗な状態で残したいと思うでしょう。

しかし、闇雲に解像度を上げれば良いというわけではありません。

解像度を上げるということは、動画にどのような影響を与えるのでしょうか。

解像度が高い動画はファイルが重くなる

解像度が高い動画は、ファイルサイズも大きくなってしまいます。

例えば解像度が1GBのフルハイビジョンの動画の解像度を4Kにした場合、そのファイルサイズは4倍もの大きさである4GBになるのです。

逆に720pに解像度を下げると、ファイルサイズは667MBまで小さくなります。

ファイルサイズが大き過ぎると動画の視聴がしにくく、作成者自身も動画の扱いが困難に感じてしまうでしょう。

特にインターネットで利用する動画は必要最低限のサイズが好ましく、サイトや視聴者に負担をかける心配がなくなります。

閲覧環境によっては高解像度の映像が見られない

先ほども説明したように、動画は閲覧環境によって表現可能な解像度の上限があります。

簡単に説明すれば、4K動画に対応していないテレビで4K画像を見ても、その画像は4Kの映像ではないということです。

動画の閲覧環境として考えられるパソコンのデスクトップモニターとスマホ画面で考えてみましょう。

【日本で使用されているデスクトップモニターの解像度の統計】
・1920×1080(フルHD):全体の25%程度
・1366×768:全体の13%程度
・1280×720(HD):全体の5%未満
・2560×1440:全体の5%未満
【日本で使用されているスマホ画面の解像度の統計】
・325×667:全体の23%程度
・414×896:全体の15%程度
・375×812:全体の13%程度
・260×640:全体の10%程度

※参照元:statcounter(2020年5月〜2021年5月)

スマホの画面は小さいため、やはり高解像度の映像を再現することは難しくなります。

さらにパソコンのデスクトップモニターでもフルHDの利用が最も多く、それより大きな解像度を利用している方は全体の5%未満です。

この状況を考えると、インターネットで配信する予定の動画に4Kレベルの非常に高い解像度は不要と考えて良いしょう。

ただし「視聴可能環境が少なくても、どうしても4K対応のデバイスで見てほしい」という意向がある場合は別です。

マニュアル動画に適した解像度

一般的にマニュアル動画はパソコンやスマホ、タブレットで閲覧されることが多く、社内でも複数のマニュアル動画を管理しなくてはいけないため、あまり高画質は求められていないと思います。

そのため、動画に指先の細かい作業や計器の目盛りや数字を確認するような動作が含まれていないのであれば、720p(ハイビジョン)の解像度で十分でしょう。

ただし、全マニュアル動画を720pに統一するのではなく、内容によって調整が必要であることを覚えておいてください。

まとめ

マニュアル動画を作成するにあたって必要な解像度の知識をまとめました。

解像度が用途に合っていないと、せっかく作成した動画も見にくく台無しになってしまいます。また、ファイルサイズが大きすぎてサイトや閲覧者に負担をかけてしまう恐れもあるのです。

この記事を参考にマニュアル動画を作成し、用途に最適な解像度を設定出来るようにしましょう。

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