ナレッジ共有の種類とメリット、活用方法、おすすめツールを紹介

ナレッジの共有は、ナレッジシェアとも呼ばれ、企業活動において注目されています。実際にナレッジ共有のためのシステムを導入している企業は多く、その数はさらに増加していくと予想されます。では、ナレッジの共有には、どのようなメリットがあるのでしょうか。

そこで今回は、ナレッジ共有のメリットやその方法などを詳しくご紹介します。

ナレッジの共有とは?

ビジネスシーンで使用されるナレッジとは、以下のような意味を持ちます。

ナレッジ
企業にとって付加価値を持つ情報のこと。個人の持つ知識や経験、ノウハウなどをまとめて体系化したもの。「暗黙知」を「形式知」に変換したもの。

「暗黙知」とは・・・文字や数字では表現しにくい知識情報のこと
「形式知」とは・・・文字や数字で表した知識情報のこと

 

ナレッジとは、直訳で「知識」という意味です。ビジネスにおいては、企業にとっての価値ある知識や情報のことを指します。
では、ナレッジの共有、ナレッジシェアとはどのようなことを指すのでしょうか。それを端的にいうのなら、「暗黙知を形式知に変換し、その情報を組織内の誰もが活用できるようにすること」を指します。

業務を行う中で、各従業員は業務を通じて知識や経験、ノウハウを身につけていきます。そして、その情報はそれぞれの従業員だけが脳内に持つ暗黙知にあたります。
しかし、業務に関する知識や経験、ノウハウといったものは、企業経営にとって価値ある情報です。個々の従業員の経験に基づいた知識やノウハウが企業内で共有できたなら、他の従業員はその知識やノウハウをもとに行動することができます。

そこで、個人の持つ暗黙知を企業全体で活用するために行われるようになったのが、「暗黙知を形式知に変換し、その情報を組織内の誰もが活用できるようにすること」、つまり「ナレッジの共有」です。
「ナレッジの共有」として、個々が保有していた知識をみんなが扱える情報として管理すれば、業務効率化やレベルアップなど、多くの面で企業はメリットを受けられます。

共有するべき4つのナレッジとは?

前章ではナレッジ共有についてご説明しましたが、この時に選定すべきナレッジとはどのようなものなのでしょうか。それは、大きく以下の4つに分けられます。

1 成功事例に関するナレッジ
業務の成功事例に関するナレッジを共有できれば、他の従業員が「勝ちパターン」を学べ、全体の成績を向上させられます。
2 専門知識に関するナレッジ
多くの従業員が、一部の従業員しか知らなかった専門知識を身につけることで、業務の効率化やレベルアップが図れます。
3 顧客情報に関するナレッジ
顧客情報を従業員間で共有することで、顧客への適切な対応や業務に対する顧客ニーズの反映が迅速に行え、顧客満足度を向上させられます。
4 汎用的知識に関するナレッジ
上記以外の汎用性の高い知識を共有することにより、あらゆる業務が効率化でき、企業としての生産性を向上できます。

ナレッジ共有のメリット

では、ナレッジ共有は何のために行うのでしょうか。ここからは、ナレッジ共有による代表的なメリットを4つご紹介します。

1.業務の効率化

ナレッジの共有は、業務の効率化に有効です。
なぜなら、ナレッジにより業務のベースが構築されるためです。過去に行った業務についてのナレッジがあれば、次にその業務を行う時には一から作業する必要はありません。リサーチが不要になったり、テンプレートを使用できたり、手順を参考にできたりと過去のナレッジをもとに作業を進めることができます。
また、ナレッジか共有されていれば、業務に関する不明点の解決も容易になります。不明点を人に聞くことで複数人の作業をストップさせることなく、効率的に業務を進められます。

2.全体的なパフォーマンス向上

ナレッジは企業全体のパフォーマンス向上にも効果的です。
例えば、成功体験のナレッジが共有されていれば、多くの従業員はそれを参考に業務を行うでしょう。すると、当然業務の成功率は上がります。
また、専門知識のナレッジが共有されれば、多くの従業員がその専門知識を身につけることになります。
このようにナレッジを共有すると、個人が持っていた優れた能力を全体に広げることが可能になります。これにより従業員全体の能力を底上げすることができれば、業務の属人化を防げ、企業価値や競争力もアップさせられます。

3.部署間のスムーズな連携が可能に

企業内にナレッジ共有システムを構築すれば、あらゆる情報を部署の垣根を跨いで共有することが可能になります。すると、活用できる情報の幅が広がり、部署間での連携もよりスムーズになります。
また、ナレッジ共有の一環としてコミュニケーションツールを用いれば、他部署との親交も図りやすくなります。
部署間での連携が強固なものになれば、各部署がサポートし合うことが可能になるため、企業としてより一丸となって目標へと邁進できます。

4.情報やノウハウのレベルアップ

ナレッジが企業内で共有できるようになれば、様々な経験値を持った従業員がそのナレッジに触れます。すると、「こうした方が早かった」「この方法で進めた方が正確に業務をこなせる」など、自ずと既存ナレッジに対する改善点が明らかになってきます。共有ナレッジは必要に応じてアップデートしていくものなので、改善点が洗い出されれば、その内容はよりレベルアップしたものになります。ナレッジの積極的な運用さえうまくいけば、その内容はどんどん優れたものになり、アップデートされたナレッジを活用する従業員もレベルアップしていきます。

ナレッジの共有はなぜ進まない?

ナレッジの共有は、ご紹介したように、企業にとって大きなメリットとなり得ます。
しかし、ナレッジの共有は全ての企業でスムーズに進んでいるわけではありません。中にはナレッジ共有を目指したものの、うまく進行できなかったケースも存在します。

では、なぜナレッジの共有は進まないのでしょうか。その理由は、「ナレッジを作成すること、活用することのハードルが高い」ためだと考えられます。ナレッジは、暗黙知を形式知化することで作られますが、その作業は決して簡単ではありません。また、ナレッジは初めに作成したら完成というものではなく、必要に応じて継続的に蓄積・編集していくものです。そのため、暗黙知を形式知化するという複雑な作業を続けていかなければなりません。

さらに、活用面からすると、ナレッジ共有システムが使いにくかったり、ナレッジの内容がわかりにくかったりして、作成したナレッジが従業員に活用されないという問題点もあります。
つまり、「システムの作成(および運用)や活用が難しいこと」がナレッジ共有の問題点です。ナレッジ共有の成功を目指すには、この点を改善する必要があります。

ナレッジ共有の方法

ここからは、ナレッジ共有の方法について、「手順」「ポイント」「ツール」の3点からご説明しましょう。

1 ナレッジ共有の手順

ナレッジの共有は、主に以下のような手順で進められます。

  1. コンセプト、目的の明確化
  2. 共有するナレッジの範囲、内容の決定
  3. システム、構成決定
  4. 文章作成
  5. 試用
  6. ナレッジ共有スタート

ナレッジの共有は、ナレッジをシステム化していくことから始めます。そしてナレッジをシステム化するには、まずコンセプトや目的を決め、そこから詳細を固めていくことになります。文章作成開始までの準備作業を綿密に行っておけば、その後の作成作業はスムーズになります。ツール選定も慎重に行い、作成・運用・活用のしやすさを重視して選ぶようにしましょう。

また、最初の運用は、規模を小さくして、スモールスタートで様子を見ます。その後は必要に応じて修正を行い、システムが整えば全面的な運用を開始します。

2 ナレッジ共有のポイント

ナレッジ共有については、以下のようなポイントに注意しましょう。

共有するナレッジの目的・範囲を明確にしておく

ナレッジ共有にあたっては、まずその目的と範囲を明確にしておきましょう。どの範囲のナレッジを共有すればいいのか、どのナレッジの優先順位が高いのかを、目的に照らし合わせ把握していく必要があります。
目的を見失ったり、無作為に範囲を決めたりしていては、有益なナレッジ共有は行えません。

使いやすいツールを選定する

ナレッジを共有するためのツールは多数存在し、その選定はナレッジ共有の成功を左右します。運用者も活用者も使いやすいツールでなければ、そのツールはやがて使用されなくなってしまいます。目的と反して業務が非効率化することもあるでしょう。
そのため、ツール選定は慎重に行いましょう。運用も活用もしやすいツールを選んでください。

ナレッジシステムの推進者、運営者、運営方法を決めておく

ナレッジ共有のためのシステムには、追記したり削除したりと、随時内容を編集し運用を続けていく必要があります。そのため、事前にナレッジ共有のためのシステムを運営していく担当者やその方法を明確にしておきましょう。
また、従業員にナレッジ共有システムの活用を促すためには、ナレッジ共有の導入推進者を決めておくことも必要でしょう。

3 ナレッジ共有に必要なツールは?

ナレッジ共有のためのシステムには、さまざまなツールが用いられています。ここでは主な例を挙げてみましょう。

マニュアル管理ツール
マニュアル作成・共有に特化した専用ツール
例:toaster team、teach me biz、Dojo、iTutor、Clipline
ナレッジ共有ツール
ナレッジ共有に特化した専用ツール
例:toaster team、notion、Kibela、esa、DocBase、NotePM
チャットボット
問いに対応できるロボット型ツール
例:CloudAI チャットボット、KARAKURI
社内SNS
ビジネス用のコミュニケーションツール
例:Talknote、ChatWork
グループウェアツール
ファイルやスケジュールなどといった情報の交換や共有をネット上で行えるツール
例:Microsoft Office、Google Workspace、Kintone

このように、さまざまなツールを用いてナレッジの共有は行われています。
中でも、より多くの従業員にとって活用しやすい状態へとナレッジをマニュアル化するには、専用ツールであるナレッジ共有ツールを利用するのが効率的です。専用ツールは「使いやすさ」や「運用のしやすさ」に重きを置いたものが多く、企業におけるナレッジ共有の問題点を解決することが可能です。

まとめ

ご紹介してきた通り、ナレッジの共有は企業の価値や競争力を高めるために有効です。人材の流動性が高まっている現在において、蓄積されたナレッジは財産となるでしょう。そしてそのナレッジがまた従業員のレベルを高め、さらに優れたナレッジが生み出されていくのです。
ただし、ナレッジ共有によるメリットを受けるには、ナレッジ共有の問題点をクリアしなければなりません。そのため、導入・運用においてはそのシステムや方法を入念に検討する必要があるでしょう。

 

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