人気のYouTuberが配信している動画を見比べると分かると思いますが、多くの動画にはテロップが入れられています。動画では音声・映像を使って内容を説明しているはずなのに、なぜテロップを入れる必要があるのでしょうか？
この記事では、動画にテロップを入れる意味やメリットと、テロップ入力のコツをまとめました。これから動画を作ろうと考えているのなら、ぜひ参考にしてください。
動画にテロップを入れることが重要な理由
翻訳のための字幕ならともかく、日本語の音声が含まれた映像に日本語のテロップを入れるという行動は、一見意味を持たないように感じられる方もいるでしょう。確かに日本語映画に日本語字幕を好んでつける方は少ないと思います。しかし、テロップは動画だけでなくニュースやバラエティー番組などでも多く取り入れられている手法であり、それだけの需要があるのです。
例えばバラエティ番組で言えば、テロップがボケとツッコミの役割をしており、より笑いを誘うこともありますし、ニュースの場合には、視聴者に伝えるべき重要なポイントがテロップにされています。動画はその内容によってテロップの役割が変わりますが、テレビでの利用と同じように「視聴者に重要なポイントを伝える」「視聴者に動画の内容をより強く伝える」ために利用されていると考えれば良いでしょう。
そのため、どのような内容の動画でも、テロップを入れる必要があるということです。
動画にテロップを入れるメリット
動画にテロップを入れることで得られるメリットは下記のようなものです。そのメリットを十分に理解した上でテロップ導入を検討すると良いでしょう。
メリット１ 動画の内容が伝えやすくなる
動画で紹介する内容が複雑な場合は、ポイントをテロップで説明するなどの工夫をすれば、視聴者により伝わりやすい動画になります。例えば「この動画のポイントは3つあります。その1、〇〇〇〇。その2、〇〇〇〇。その3、〇〇〇〇。」という文章を耳で聞くよりも、テロップとして文字で見た方が理解しやすいと感じるでしょう。
視覚的な要素の方が、瞬時に情報を伝えやすいのです。
学習系でなく、お笑いの要素が強いような動画でもテロップは多用されており、そのような動画の場合にはボケやツッコミをテロップで強調しています。つまりどのような場面であっても、テロップで得た情報は耳で聞くものよりも視聴者に強調して伝わると言えるでしょう。
メリット２ 動画の完成度が上がる
テロップがあるかないかで動画への印象が変わります。もちろんテロップの有無で視聴する動画選びをしている人は少ないですが、動画の完成度という視点で考えると、完成度の高い動画の方が視聴者が増えるものです。特に映像にマッチしたタイミングや雰囲気でテロップを使いこなしている動画を見ると、非常にレベルが高いと評価されるでしょう。
人気YouTuberの動画を見比べてみると分かりますが、ただテロップをつけているだけでなく、テロップが動画をより彩っているような表現がされていると思います。すぐに同じようなテロップをつけることは難しいと思いますが、すでにある動画を参考にしながらレベルの高いテロップを目指すと良いです。
メリット３ ミュート視聴が可能になる
動画はスマホで視聴する方が多いため、移動中や職場の休憩時間にミュート再生をしている方も増えました。音声が0でも内容が理解出来るようなテロップがなければ、そのようなユーザーは取り込めません。テロップがあれば、視聴者が置かれている視聴環境を選ばなくなるということです。
メリット４ 身体特性や世代に関係なく視聴可能な動画になる
テロップで内容が全て理解可能な動画が作成出来れば、耳が不自由な方や音声が聞き取りにくいと感じる高齢の方でも視聴可能になります。また、日本語の聞き取りが苦手な外国人にとっても視聴しやすい動画だと言えるでしょう。動画の視聴者を絞らなければ、より多くのユーザーを獲得出来るようになります。
テロップを制作する際のコツ
動画にテロップを入れることで得られるメリットは非常に多いと言えますが、テロップ制作には知っておくべきコツがあります。優れたテロップを作るために、そのコツを理解しておきましょう。
コツ１ 文字を詰め込みすぎない
動画の内容を伝えたいと思うばかりに、テロップを入れすぎてしまう、テロップの文章が長すぎるという問題が発生します。人間は1秒間に4文字程度しか読むことが出来ません。その基準をオーバーしてしまうと、文章を読み終わらないうちに次のテロップに変わるため、視聴者が内容を理解出来なくなってしまうのです。音声が一切聞こえない状態でも動画の内容が理解可能なテロップを用意することは大切ですが、口語をそのままテロップに差し込むことは避けましょう。
情報量の多すぎるテロップは、逆に動画を分かりにくいものにします。テロップに含める情報は最小限にし、いかに動画の内容を短く分かりやすい文章で伝えられるかを考えてください。
コツ２ テロップの色やフォントを考える
テロップは目立たなくてはいけませんが、動画の雰囲気にも合わせる必要があります。テロップで動画のイメージが台無しになってしまうことのないように、動画のイメージに最適なフォントを選びましょう。シーンによってフォントを使い分けるのも良いです。また、テロップの背景に来る映像とテロップが同じような色使いの場合、文字が読みにくくなってしまいます。
映像がカラフルで背景がゴチャゴチャしている場合にはテロップの色選びが難しくなるため、テロップの背面に背景色を置いたり、テロップそのものを吹き出しで囲んだりするなどの工夫をしてください。文字サイズも読みやすいサイズを考える必要がありますが、パソコンだけでなくスマホで視聴した場合にもしっかり文字が読めるサイズを意識しましょう。テロップは、読みやすさとデザイン性の両方のバランスが取れたものにする必要があるのです。
コツ３ テロップに動きを加える
テロップの挿入の中でも少しレベルの高い表現ですが、映像の流れや感情の浮き沈みに合わせてテロップに動きを加えると、より完成度の高いテロップになります。分かりやすい例では、怯えているようなシーンではテロップを少し震わせてみたり、喜びのシーンではテロップを弾ませてみるなどです。もちろん、その動きのせいでテロップが読みにくくなってしまってはいけません。読みやすさを重視した動き方に限られますが、より動画の内容が伝わりやすくなるでしょう。
また、少しずつ消えていくテロップや画面外から流れるように現れるテロップなど、さまざまな効果が存在しており、その効果ごとに視聴者に与えるイメージも違ってきます。動きのあるテロップは表現方法が非常に多いため、その動きを確認しながら理想に近づけていくと良いです。
まとめ
動画にテロップを入れるメリットやテロップ入力のコツを分かりやすくまとめました。誰もが経験したことがあると思いますが、一度テロップが入った動画を視聴してしまうと、それ以外の動画は理解しにくいように感じてしまい、よりテロップの必要性を実感します。そのため、今では人気のある動画のほとんどにはテロップが入っていると言っても過言ではありません。
この記事を参考に、効果的なテロップを動画に入れられるようになりましょう。優れたテロップは、動画の魅力をより強く際立ててくれます。